2006年12月01日
ある日、いつものように空を見ていて、ふっとそんな衝動に駆られました。
その素直な思いをすぐに行動に移したのは今年の夏のこと。空に近いところから、土に近い部屋に引っ越しました。
以前の部屋は、東京ベイエリアにあったマンションの36階にありました。そこに住んでいたときは、仕事が終わると早く家に帰りたくてしかたありませんでした。とてもきれいな夕焼けが見られるからです。「東京の夕日がこんなにきれいなんて」と驚かされたほど、本当にきれいでした。しかし、都市開発が進み、窓からの風景は徐々に変わっていきました。大好きだった景色から、富士山と東京タワーが消えたことも、思えば、引っ越しを思い立った一つの要因だったかもしれません。
新しいマンションは、荏原という下町情緒の残る街です。空から地面に近い部屋となって、私の生活も変わりました。
たとえば、音。夏は「ミーン、ミンミン」と“そんなに私の名前を呼んでくれなくてもいいよ”とうるさく思うくらい、蝉の音が聞こえてきます。朝は「カーカー」と4時頃から泣き始めるカラスが私の目覚まし代わり。このカラスがまたたいへんで、追い払うために毎日、攻防を繰り広げています。
土が近づいて、ベランダという楽しみも増えました。サザンカが咲き始め、ホースで水を上げることがいまや毎日の日課です。この水は、ときにカラス撃退の武器にもなります。1階にある大きな3本の桜の木はいま、見事に紅葉し、私のベランダに落ち葉となって運ばれてきます。その葉っぱを掃除することも、1日の大仕事です。そんなベランダで先日、きれいなグリーンの葉っぱを見つけました。なんだろうとよく見ると、なんとカマキリ! しかも、お腹をパンパンに膨らませたメスだったのです。とても感動し、その姿を写真に収めると、弱っているからだを木の中に置いてあげました。
こんなふうに、地面に近づいたら、東京生活でこれまで体験したことがなかった出来事にたくさん出会っています。自然がより身近になり、私はいま、この新しい生活をとても楽しんでいます。
来年、桜の花が咲く頃には友人を誘い、この部屋でぜひお花見をしたいなと思っています。その日がいまから楽しみです。
木原光知子
(このメツセージはミミ倶楽部12月)
2006年11月20日
「冬こそ水泳 元気な毎日を!」
カラダすくすく!ココロすくすく!
冬のプールはカラダもココロもあったか!「ぽかぽか」、「のびのび」!
冬のスイミングは元気なお子さまをそだてます!
冬の運動不足をスッキリ解消!快食、快眠、早寝、早起き!
冬の乾燥からカラダを守る!風邪とさよなら!
冬こそ水泳上達のチャンス!春が楽しみ!
さぁ、泳ぎましょう!
ミミスイミングクラブ代表
木原光知子
2006年11月20日
「冬こそ水泳 健やかな毎日を!」
カラダいきいき!ココロいきいき!
冬のプールはカラダもココロもあったか!「ぽかぽか」、「のびのび」!
冬のスイミングで健康な毎日を!
冬の乾燥からお肌を守ります!つるぴかお肌に!
冬の運動不足をスッキリ解消!ストレスゼロ!
冬こそ水泳上達のチャンス!春が楽しみ!
さぁ、泳ぎましょう!
ミミスイミングクラブ代表
木原光知子
2006年11月01日
オリンピックに出場した女性オリンピアンで構成されているTOL会こと、「トータル・オリンピック・レディース会」。私はここで初代・小野清子会長に引き続き、2代目会長をつとめさせていただいております。このTOL会が主催している年に1度のビッグイベント『フォーラム2006』が10月28日(土)、東京・目白の株式会社デサントで開催されました。このフォーラムは「オリンピアンによる、さらなるスポーツの啓蒙、発展、スポーツ文化への理解促進を広く社会に働きかけていく」ことを目的としたもので、今回もたくさんのみなさまにご協力いただき、大成功に終わりました。
そもそも仲間作りと親睦を目的として発足したTOL会が、スポーツの普及発展のため、総会後に一般の方々を対象としたフォーラムを行なうようになったのは、いまから9年前のことです。最初は私と母、橋本聖子さんとお父様など親子対談を行なっていました。またあるときは、ハリウッド美容専門学校の学校長・メイ牛山さんによるメイクアップ教室を開催。美しいオリンピアンを目指そうなど、女性らしい内容にしたいとてんてこ舞いしながら、知恵を絞ったものでした。
活躍したオリンピアンを表彰する“ベストオリンピアン賞”が誕生したのは、2年前のアテネ五輪です。今年の受賞者はトリノ五輪で活躍したフィギュアの荒川静香選手、スピードスケートの岡崎朋美選手、カーリングの小野寺歩選手、スケルトンの越和宏選手、アルペンの皆川賢太郎選手。残念ながら荒川さん、岡崎さん、皆川さんにはご多忙のため贈賞式には出席いただけませんでしたが、荒川さんのお母様が代理として出席してくださり、楽しい話を聞かせてくださいました。
この表彰式の後、小野寺選手、越選手に‘84年ロスアンゼルス五輪マラソンの増田明美さん、‘76インスブルック五輪スキー距離の後藤美喜子(旧姓/照井)さんが加わって、恒例のトークリレーがスタート。競技との出会い、オリンピックの思い出など、楽しいお話から知られざる苦労話までさまざまな話が飛びだしました。特に、カーリング、スケルトンといった冬の競技は夏に比べてあまり知られていません。カーリングで使用しているストーンは非常に手に入れにくいものでクルマを買うことができるほど高価であるとか、スケルトンでは姿勢が低い分、体感速度は非常に速いなど、同じスポーツマンである私たちですら知らないお話がもりだくさんで、知識を増やす良い時間となりました。
予定の2時間が過ぎるのはあっという間。しかし、開催までには長い時間がかかっています。パネリストの選出を含めた10数回にわたるミーテイング、オリンピアンたちへのアポイントとり……。当日は朝早くから会場を設営し、会場案内からグッズ販売まで、すべてTOL会のメンバーによって行なわれるからです。しかし、メンバーにとって、たいへんだけど楽しい時間です。現役を引退して結婚、出産、離婚などさまざまな人生を抱えているけれど、ここに来れば仲間がいる。競技は違うけれど、一つのことをやり抜いてきた、わかり合える人たちがいる。それがTOL会の良さだと思います。
だからこそ、若いオリンピアンたちにもっともっと参加してもらいたいですし、すでに活躍していただいている方々には、ここで学んだことを各団体に持ち帰り、経験として伝えていただければと思います。一生スポーツに関わっていかなければいけない私たちの力で、スポーツの良さ、スポーツが与えてくれるよさをメッセージとして届けていきましょう。 木原光知子
(ミミ倶楽部11月)
2006年10月10日
私が続けてきた「ウーマンズ・スイム・フェスティバル」。この第10回大会が10月7日(土)8日(日)、横浜で開催されました。「絶対に10年続けよう」と心に決めてきた大会を多くの方々に支えられて迎えられたことに、とても深い感慨を覚えています。
“女性の元気は世の中の元気。まずは女性たちを元気にしたい” そう考えて立ち上げたのがこのウーマンズでした。女性たちが一つひとつコツコツと手作りでつくりあげる“女性による、女性のための大会”をテーマに創意工夫を凝らし、勝つことではなく、誰もが楽しめるイベントにすることを心がけてやってきました。そんな工夫の一つがユニフォームです。女性をイキイキさせるためにはオシャレであることはとても大切。デザインや色にこだわり、毎年その年のテーマカラーを決めて作っていただきました。その甲斐あって、みなさんに「私もほしい」と言っていただくほど好評を得ています。食べることとおしゃべりも女性の大好きな時間です。お祝いにいただいたお花代は実行委員たちのおやつ代にして、おいしい語らいのひとときも大切にしました。また今回から、環境問題を考えるコーナーを設置。楽しく泳ぐ大会から少しテーマを広げ、水泳にとって大切な水についても、みんなで勉強していきたいと考えました。
しかし、いくら女性による女性のための大会といっても、男性たちの陰の手助けがなければできません。「女性たちがやるっていいね」「ミミさんの夢に僕も協力するよ」と言ってくれる“ホンモノ”の男性が私の周囲にはたくさんいました。すばらしい男性たちがいる企業が協力し続けてくださったおかげで、贅沢ではなくてもいい大会にすることができました。
その感謝の気持ちを込めて、電気はもちろん東京電力、繊維のことなら東レ、泳ぐならアリーナ、乾杯はキリンビール、天ぷらは日清オイリオ、ドライブならトヨタ、ガソリン満タンはコスモ石油、お洗濯は三洋電機、毎日のお茶は伊藤園、お茶漬けいただくなら永谷園、おいしいハンバーガーはモスバーガー、カレーパーティーはハウス食品、ガラスは前田硝子を使い続けています。
こうして、振り返ってみますと、ウーマンズを続けてきたことが私を大きく育ててくれたことを改めて感じさせられます。ウーマンズをやってこなかったら、私はきっと鼻持ちならない女になっていたことでしょう。一つの大会の陰でどれだけの人が力を貸してくれているのか、こんなことにも気づくことはなかったかもしれません。これまで協力してくれた人たちに、心からの感謝の気持ちでいっぱいです。
そんなウーマンズ第10回大会、「記念大会にしてみては」という声もいただきました。しかし、これはまだ次の10年への通過点。特別なことをすることなく、行なうことができればそれでいいと考えていました。ところが、思いも寄らない嬉しい出来事が起こりました。皇后・美智子妃殿下にご来場いただいたのです。この吉報に「水の神様が降りてきてくださった」とスタッフみんな涙を流して喜び、会場は大きな感動に包まれました。本当に、なんと大きなご褒美でしょう! 私も感激し、涙が止まりませんでした。同時に、物事は10年続けてきて初めて評価を得られるものなのかもしれない、とつくづく考えさせられました。
最後に、ウーマンズに関わってくださったすべてのみなさんにもう一度感謝の言葉を贈りたいと思います。本当にありがとう!
木原 光知子
(本文はミミ倶楽部10月メッセージです)
2006年10月09日
ウーマンズ・スイム・フェスティバルへ全国より集いし4千名あまりの女性スイマーの参加、そして今年も後援、協賛、協力と・・・様々なかたちで多くの皆様から善意の応援をいただきました。
おかげさまをもちまして、皇后陛下のご臨席を賜り第10回ウーマンズ・スイム・フェスティバルを盛況のうちに終えることができました。ありがとうございます。
ウーマンズ・スイム・フェスティバルに携わる多くの女性スタッフを代表いたしまして、ここに心より深く御礼を申し上げます。
今年で延べ参加者数はおよそ3万4千名、延べ観客数はおよそ12万名を数えることとなりました。
フェスティバルの回を重ねるごとに増えていく参加者たち、スポーツ、水泳を通して垣間見える女性たちの様々な生きがい、そして人生おける夢を今回も熱く感じました。
女性たちの夢の実現、実り豊かなフェスティバルの実現に向けてこれからも励んでまいります。
今年の開催テーマは「夢 ありがとう!そして未来へ!」でした。
未来に向けて、引き続き応援のほど宜しくお願いを申しあげます。
木原光知子
2006年09月01日
この夏、話題になった2人の若い選手がいます。高校野球の斎藤佑樹選手とボクシングの亀田興毅選手です。
斎藤選手は“ハンカチ王子”と呼ばれ、何事にも動じないクールな姿勢と礼儀正しさで一躍時の人となりました。一方、亀田選手はあれほどの実力を持っているにもかかわらず、一つの試合の判定を巡って世間から非難が集中。ほぼ同年代のふたりは世間から、対照的な注目を浴びました。どちらもスポーツ界のエリートで小さな頃から専門的な指導を受けてきたのに、この過程のどこかで指導方針に違いが生じたことから、これほどの大きな差が生まれてしまいました。その違いとはいったい何なのでしょう。ヒントは「スポーツマンシップ」という言葉のなかにあるように思います。
「スポーツマンシップにのっとり、正々堂々と力の限り戦います」
自分を正当化せず、一生懸命戦い、そして戦ってくれた相手を尊重し、「一緒に戦ってくれてありがとう」という感謝の気持ちを忘れない。1回のうれし涙の陰に100回の悔し涙を飲んできた、そんな道のりがさわやかで嘘のないスポーツドラマとなり、人々の感動を呼びます。このスポーツマンシップを体現してくれたのが斎藤選手でした。また、高校球児らしいさわやかさとインタビューなどから垣間見えるしつけの良さが、「どのようにしたらこんな男の子に育つのだろう」と世間の関心をさらに引き寄せました。
対して、亀田選手はまったく異なる表現を見せました。とはいえ、直接の問題となった先日の試合のジャッジは審判が下したものであり、亀田選手にはなんの問題もありません。親や兄弟を思う気持ちや一生懸命練習し、努力しているところは斎藤選手も亀田選手も変わりはないのです。非難の原因はどこにあったのか。この機会に、ぜひ、亀田選手のお父様には考えてもらえたらと思います。
力ある者がより強くなろうとしたとき、そこに求められるのは技術ではありません。精神です。この精神は必ず言葉や行動に現れます。その鍛えられた精神力で人と、または記録と戦うから、ここからドラマが生まれるのです。だから、1時間スポーツを観戦したら、観客はそこから自分の人生におけるいろんなヒントをみつけることができるのです。
この出来事を通じて、改めて選手や指導者のみなさんにスポーツマンシップについてしっかりと考えてほしいと思いました。スポーツマンシップとは何なのか。さわやかさはどこからくるのか。相手を尊重するとはどういうことなのか。これらを常に追求し、行動していくこともまた、スポーツマンに課せられた課題なのです。
そして、斉藤選手、亀田選手にはさらに頑張ってほしい素敵なスポーツマンとなってほしいと思った今年の夏でした。
木原光知子
(注:本文は8月のミミ倶楽部向けメッセージです)
2006年08月01日
盛夏八月は草花の成長も著しく、活気に満ちたさまから「壮月」とも呼ぶそうです。
「壮」からは暑い夏の陽光に負けず、勇ましく活力に溢れた日々を送りなさないというメッセージも含まれているように感じます。
とは言え、私たちが夏の強烈なパワーを打ち負かそうなどと無理をしても身体はひと夏もちません。
夏を受けいれ、夏を愉しみながら、美しく暮らしてみるということでしょうか。
夏の早朝は神の恵み、至福のひとときと言いますが、東京では熱帯夜の熱も冷めきらない暑苦しい都会の朝、朝から気軽にクーラーのスイッチを入れるまえに色々と夏だからこその工夫をされてみてはいかがでしょうか。
夏の暑い日を「爽快」にスタートさせるアイデアを考えてみましょう。
この「爽快」は気分をさわやかにする、精神的な意味あいが強いもの。
気分を変えて威勢良く打ち水をすれば不思議と涼やかな心持ち。
植木に優しく水をあげれば、暑さも忘れ心も豊かになごんでくる気配です。
もちろん寝起きの身体への水やりも忘れずに、グラス一杯の冷えた水は喉ごしも良く気分を爽やかにしながら、吸収も速く、血流を促しながら、腸の働きを活発に、一日をスタートさせる大切なキッカケとも言えます。
夏の暑い日を「壮快」に過ごすことを考えましょう。
この「壮快」は元気あふれるという肉体的な意味あいが強いもの。これは文句なしにスイミングです。
屋内、屋外を問わずプールでゆったり自分のペースで泳ぎながら、身体に蓄えられた余分な熱を取り去りましょう。全身を包む水が暑さに少々くたびれた身体を優しくケアしてくれるはずです。身体ばかりではなく心も「爽快」にしてくれるはずです。
いづれにしても「壮月」を賢く楽しく元気に暮らすには「水」がポイント。
地球にも、人にも、植物にもきちんと「水やり」。大勢で協力して地面に水やりをすると気温も少々下がるそうです。本当にすごいですね水のパワーは。
さぁ、泳ぎましょう。
木原光知子
(注:本文は8月のミミ倶楽部向けメッセージです)
2006年07月01日
7月1日の土曜日、このメッセージは美しい海にいだかれた自然豊かな韓国の最南端に位置する済州島で書いています。
トルハルバン杯全国マスターズ水泳大会へミミスイミングの皆さんと元気に参加させていただいています。今日が大会第一日、ちびっ子も参加するさながら水の運動会のような光景にプールは明るく大きな歓声に溢れています。
私にとって今年で2回目の「韓国水泳親善旅行」ですが、昨年もご参加いただいた方からこの大会がきっかけで生き方が変わりましたという、思いもかけないお声を耳にします。
ある方は、昨年の参加から人生が明るく魅力溢れたものに変わりました。
生きるよろこびの芽生え、それまでのある種投げやりな生き方からの脱皮、笑顔のある毎日、健康への自信に満ちあふれた日々が訪れたそうです。
ある方は、手に入れた念願の金メダルを首から下げて台所に立ち、しっかりとご飯を食べ、どこに行くにもメダルを身につけていることで、お父さんの死から受けた心と体の傷を癒していったそうです。
お兄さんを失った悲しみから私の腕にしがみついてプールのなかで泣きじゃくっていたある女性は、今年初めてこの大会へ参加することで悲しみを乗り越え、今の自分の心のありようを変えてみようと行動を起こし、思いきって済州島に来られています。きっと元気になります。私は信じています。
「運動」は運を動かします。
旅に出かけることもそのひとつでしょう。
そして泳ぐこともそのひとつでしょう。
行動する機会、体を動かす機会が増えるとういことは、自らの人生に無限の可能性を与えてくれる貴重なチャンスだと思います。
皆さん、やりたいこと我慢していませんか、簡単にあきらめていませんか?
この7月のメッセージは、「思いきって行きましょう/生きましょう」です。
水泳は皆さんがより良い日々を送る様々なお手伝いができると信じています。
木原光知子
2006年06月01日
未知なる世界、領域にザブンッ!とアタマから飛び込んでみる。
今回の熊本での私がまさしくそのような状態でした。世界78ヶ国およそ700名の参加者たちの熱気の渦へ。そして「行って、触れて、見て、聞いて、話して」みることの尊さにあらためて気づかされました。
タイトルに「スポーツ」という名称がついていることにより、知らない人、以前は私もそうでしたが、「どうしたら強い女性アスリートが生まれるのか・・・」ということを話す会議、または女性強権論者の集いと勘違いしている方も多いのかもしれません。答えはNO!まったくの私見ですが、私がこの会議の本質として捉えたものは、イギリスで1994年に宣言されたブライトン宣言の趣意は当然のことながら、実は世界、国家、社会、地域をより良いものにしていくための原動力として、ふつうの女性のくらし=【学習、健康、仕事、経済、家庭、出産、育児、教育、保障、権利~人間としての尊厳、味わうべきすべての歓び、そして意義ある人生】が大変重要な働きを行うものであり、それらをスポーツという切り口から、どのように実際のアクションとして支援、啓発、実行することができるのか?ということでした。会議には欧米はもちろん戦禍に直面するアフリカ、中近東からの民族衣装に身を包んだ女性たちの真剣な表情が際立っていました。世界女性スポーツ会議から指名を頂戴し、全体会のパネリストとして「ウーマンズ・スイム・フェスティバル/水泳による変化の起点」と題して発言の機会を与えていただいたことは、スピーチ資料、内容を日本語から英語に置き換えるなど私としても意義ある学習の場を与えていただいたと感謝をしております。会議は、「協働/私たちはスポーツを通して男女共同参画社会の実現のため、世界のスポーツ界に影響を持つ関係機関および個人が密接な協働を目指すネットワークを築き、今後4年間(2006-2010)、熊本会議で生まれた積極的な『変化への参加』というビジョンを確実に推進します」という熊本協働宣言で4日間の会議は終了しました。 すべては知ることから始まります。次の会議は4年後、シドニーで開かれます。スポーツに関わるものとして、私たちに何ができるだろうか?水泳では?皆さんのご意見をお伺いしたいと思っています。
木原 光知子
(注:本文はミミ倶楽部2006年6月メッセージ)
以下に会議の概略をご案内します。
■基調講演
「男女の固定的な役割分担を超えて」
カロリン・ハナン(国際連合経済社会局女性地位向上部長)
「変化への参加」
リデイア・リビエール(女性問題コンサルタント)
■全体会/パネルディスカッション1:「スポーツ文化へ変化をもたらす」
木原光知子(財団法人日本水泳連盟理事/日本)
セリア・ブラッケンリッジ(ブルーネル大学スポーツ科学教授/イギリス)
サンドラ・マツド(フィジカルフィットネスリサーチセンター所長/ブラジル)
ジュディ・ケント(ケントコンサルティング代表/カナダ)
2:「スポーツ文化へ変化をもたらす」
スー・ニール(IWG共同議長/カナダ)
小笠原悦子(IWG共同議長/日本)
カリ・ファスティング(ノルウエー体育スポーツ大学教授/ノルウエー)
アニタ・ホワイト(会議プログラムコーディネーター/イギリス)
■分科会
1:新しいメディアにおける女性スポーツのマーケティング
2:発展途上国における女性のエンパワーメント
3:多様性のマネジメント
4:スポーツにおける女性の倫理的問題
5:高齢者の健康とエクササイズ
6:熊本の女性とスポーツ文化
7:平和と発展のためのスポーツ
8:HIV/AIDSに関するスポーツ界の取り組み
9:スポーツにおけるリーダーシップ
10:セクシャルハラスメントと暴力から解放されるスポーツ文化への創造
11:学校体育とスポーツ文化
12:ちょっと良くしよう熊本
2006年05月01日
「読売新聞・よむサラダ」にて書かせていただいたエッセー、その“エッセンス”をミミ倶楽部の皆さまへお届けいたします。
「シャンソンのこと」 掲載日2006年4月2日(日)
~新たなる「自分づくり」へのチャレンジと実現には、まわりの有形無形のあたたかなサポートが欠かせないことに改めて気づかされます。
「水のこと」 掲載日2006年4月9日(日)
~「水を愛し、水に学び、水に生かされ、水の力で人々の健康と幸福を創造する、水に感謝」と水のことばかりを記した青い額が私の部屋に飾ってあります。
「子供のこと」 掲載日2006年4月16日(日)
~一人一人が目標を達成し、夢をかなえるために、水泳やスポーツができることを考えています。水からあがってきた子供たちの、驚くほどスッキリと明るい表情を励みとしながら。
「女性のこと」 掲載日2006年4月23日(日)
~女性のための水泳大会や水着など、「なんとかしなければ」と一念発起するたびに、私の泳ぐ時間は減ってしまいます。それでも、多くの女性の生きる歓(よろこ)びにつながればいいと願っています。
「親のこと」 掲載日2006年4月30日(日)
~成長し、仕事に就き、収入を得るようになったある日、母からもらった“いぶし銀”のような言葉があります。「誕生日は人に祝ってもらうより、この世に立派に産んでもらってありがとうと親に感謝する日ですよ」 毎年4月は、母にプレゼントを贈ります。
木原光知子
(注:本文はミミ倶楽部2006年5月メッセージ)
2006年04月01日
伊勢丹浦和店を皮切りに今年のミミアリーナ春夏モデルのセールスイベントがスタートしました。今回のテーマメッセージはズバリ「水に感謝」です。
水なしでは木原光知子もミミスイミングもミミアリーナも、それ以前にこれを読んでくださる貴方も、いや人類さえ存在し得ない・・・。何もそこまで話を広げなくても、水泳を通しての生き活きとした前向きで健康な人生、家族、仲間を我が物にするチャンスを奪われてしまうわけです。
次代の地球、世界を悩ます問題は、エネルギー資源と水資源と言われて久しいです。各国で様々な取組みが行われていますが、今のところ何ら抜本的な解決策は見つかっていません。将来の戦争の元凶は石油利権の争奪から、水源利権の争奪に変わるとさえ言われています。世の中は想像さえできないことが現実となるものです。
地球を人間が両手をいっぱいに広げた150cmほどの直径の球体に置き換えると、陸上に暮らす人間と様々な生き物たちの命を支える水は、驚くべきことにお猪口1杯分ほどしかないそうです。
どこかの酔っ払いが誤ってお猪口をひっくり返したら60億の全人類はあっと言う間に干物となってしまうのでしょう。
これを聞くと、水の貴重さが身にしみます。
日本では国民の危機感はさほどありませんが、あの大きな中国をはじめ世界中いたるところで水資源は慢性的に不足しています。
人間のカラダの70%は水でできています。体重50Kgの人間は30リットル以上の水を蓄えていなければ、恋も愛も語れず、シャンソンも歌えず、仕事も貯金も出来ず、ミミアリーナも着られず。
私が「水に感謝」する気持ちの一端、少し分かっていただけたでしょうか。機会があれば、また「水」のことをお話します。
木原光知子
(注:本文はミミ倶楽部2006年4月メッセージ)
2006年03月01日
睡魔と闘った、スイマーの皆さま!
トリノオリンピックへの応援ありがとうございました!
オリンピアンの一人として御礼を申し上げます。また、私たちに喜びや、悔しさ、鮮烈な感動を体験させてくれた日本チームの全員に大きな拍手、ありがとうの声援をお願いします。
彼らは競技の翌日から、次の4年後バンクーバーを目指して、日々厳しいトレーニングの場へ戻っていきます。日本チームの今後の躍進に向けて、引き続きの熱い応援「元気になるメッセージ」をよろしくお願いいたします。
純白に輝く「雪」、そして「氷」は「水」が氷結したものです。
氷雪のゲレンデ、リンクを勝負の場としている冬のオリンピックは、「水、プール」を勝負の場としてきた私に液体と固体の差はありますが、不思議な「つながり」を覚えさせます。
水は生きています、それにより様々なコンディションのプールがあるように、雪も氷も生きていて様々なゲレンデ、リンクのコンディションがあることでしょう。
大変興味深い実験があります。グラスに水を入れ、「悪意のある言葉」を投げかけます。その水を凍らせて顕微鏡を覗くと、本来の形ではない、ひどくバランスの悪い氷の結晶が誕生しているそうです。きっと小言や悪口の多いスタッフが作ったスケートリンクはタイムも悪くなるのではと想像してしまいす。
同じようにプールでもそうなるのかしら?気になりますね。
ワイン醸造でもモーツァルトを聞かせると、おいしいワインが出来るという不思議な話がありますね。私の大好きなワインも歴然と生き物ということです。
水やワインでさえ影響を受けるのですから、あたかも考える水筒のように身体に70%の水を蓄えている人間も「言葉」や「音楽」に対して脳や聴覚以外、カラダ全体、保有する「水」からも強い影響を受けているのでしょうか。
相手からのメッセージで一喜一憂、目の輝き、顔色、声のトーン、食欲まで違ってくるのはご存知の通りです。これに体内の水分の反応が無意識に影響しているのではと考えると、少々こわくなります。
そのように考えれば、何はともあれ、ご家族、お仲間、顔を合わす方たちには「元気になるメッセージ」を発信するようにしてはいかがでしょう。
自分のまわりを「言葉、会話、手紙、メール」で元気にしてみる。
今からチャレンジしてみてはいかがでしょう。
その結果を是非私にも教えてください。
木原光知子
(注:本文はミミ倶楽部2006年3月メッセージ)
2006年02月01日
私の旺盛な好奇心は、突如として思いもかけず、かけがえのない心豊かな贈り物をしてくれる瞬間があります。
ホテルオークラで私が敬愛するスポーツ用品販売の女性社長さんと会食をした時のことです。「木原さん、上野にも素晴らしいところがありますよ」と何気なく言われたその一言が即座に私の好奇心に火をつけました。
「では、今から行きましょう!」ホテルの外は雪景色、分別のある大人であれば、「お足元も悪いようですから、またの機会にでも・・・」となるところですが・・・。
しんしんと降りしきる雪のなか、冬牡丹は雪除けのワラの囲いの中で、寒気に耐えながら、大輪の花を凛とした風情で咲き誇らせています。ここが大都会東京であることを忘れさせるような静寂につつまれた上野東照宮の境内です。 牡丹は、その枝振りと比べ、変化に富んだ豪華な花を咲かせることから、「富貴、繁栄」を表す縁起の良い花とされています。特に冬牡丹は春のものに比べると、花弁はやや小振りながら、その希少性などから、古来より新春を祝う壽華とされています。
雪景色の五重の塔、弁財天、不忍池を散策しながらお茶屋さんに入り、冷えた身体を甘酒で暖めながら、大人の東京の冬の愉しみかたを発見した心持です。
「情報」をきっかけにして、「行動」を起こす。その単純な行為が、思いもかけない素晴らしい1日をプレゼントしてくれる。この冬、皆さまもいかがですか?
ミミスイミングクラブ
代表 木原光知子
上野東照宮ぼたん苑
期 間 : 平成12年1月1日~2月末日まで(期間中は、お休み無し)
時 間 : 午前9時30分~午後5時まで(入園締切り時間・4時30分)
拝観料 : 開苑20周年特別記念として、大人600円、団体500円(20名以上)、高校生400円、中学生以下は無料
2006年01月02日
あけまして、おめでとうございます。
今年も“にぎやかな年”になりそうです。
楽しく、自分らしく、充実した1年を過すために必要なものは?
それは、「闘えるカラダ」です。
会員の幸福と健康を創造する「ミミスイミングクラブ」のさらなる開発の毎日、クラブ代表としての闘えるカラダ。
女性スイマーの快適なスイミングライフをサポートするミミアリーナのさらなる開発の毎日、プランナーとしての闘えるカラダ。
5月、日本、そしてアジア・オセアニア地区で初めて開催される世界女性スポーツ会議への参加、タフなスピーカーとしての闘えるカラダ。
10月、ウーマンズ・スイム・フェスティバルは第10回目の意義ある節目を迎えます。同時に第11回に向けた更なる企画の開発がスタート、大会委員長としての闘えるカラダ。
日本水泳連盟特命担当理事として、TOL会長としての闘えるカラダ・・・。
すべての基本は“ココロを整え、カラダを整え”たことから得られる「闘えるカラダ」あってこそです。
どうぞ、皆様も「闘えるカラダ」づくりにチャレンジして下さい。
そして2006年を、“健闘”の年にしましょう。
木原光知子
追記
このキーワードを初めて提唱したのは1996年、ですから実に10年ぶりの再来になります。当時世界の海に追いかけたイルカやクジラ、彼らと共に泳ぐために必要なパワー、自然の荒々しさに自らを鼓舞し奮いたたせ、どんな逆境においても自分らしく生き抜くためのキーワード、それが「闘えるカラダ」でした。